2020年4月23日木曜日

Kowaのスコープでスマスコをキレイに撮るTips

キレイに撮るには、デジタルカメラアダプターTSN-DA-10を使うのが一番です。
iPhoneをフィールドスコープに接続する 〜デジタルカメラアダプター TSN-DA10〜

ですが、アダプターリングと合わせると10,000円近い追加費用が必要になります。
そこまでするつもりはない、観察のついでにちょっと撮れればいい、という人もいることと思います。

そこで、手軽に撮れる“アイピースの見口にアダプターリングを押し込む”取り付け方で、よりキレイに撮るための方法を考えてみたいと思います。


Kowaのアイピースの見口は、回転させて伸び縮みするツイストアップ方式になっています。
これにより、目とレンズの距離を、5段階に調節できるようになっています。(TE-11WZの場合)

デジタルカメラアダプターDA-10を使うとキレイに撮れる理由のうち、いちばん大きな要因が、アイピースのレンズとiPhoneのカメラの距離を厳密に調節できる点にあると思います。
ということは、ツイストアップの5段階のうち、どこかの段で撮影するのにちょうどいい距離になるかもしれません。

見てみましょう。
*以下の写真は、TSN-774、アイピースTE-11WZ、iPhone XS Max広角カメラの組み合わせでの結果です。いずれか一つでも構成要素が変われば、結果も変わる可能性があります。

まずは、いちばん縮めた状態。フォトアダプターTSN-IPシリーズの説明書では、この状態でiPhoneを取り付けるようにと記載されています。

一段、伸ばしてみます。お、いい感じになった!

もう一段伸ばしてみると、行きすぎのようです。

ちなみに、これが最も伸ばした状態。

ということで、一段伸ばした状態が、いちばんキレイに撮れるようです。
しかし、この状態では、iPhoneの重みもあり、ちょっとした衝撃でツイストアップが一段落ちてしまいます。(傾斜型のスコープなら大丈夫なのかもしれませんが)

そこで、伸ばした見口とアイピース本体の隙間に何か挟めば、ツイストアップが縮むことを防げるかもしれません。
この隙間を測ってみると、3.2mmでした。

身近なもので何かないかと探してみると、ハンガーがちょうどよさそうです。比較的、加工もしやすいですし。

他には、ヘアゴムなんかもよさそうです。

また、ダイソーには線径3mmの自在に曲げられるワイヤーが売っていました。これもよさそうです。


試しに、ヘアゴムを噛ませてみました。大丈夫そうです。

ゴムなら外した際に、そのままアイピースにとめておけます。

ちなみに、XS Maxになると、ツイストアップの回転を止めても、自重で見口とリング取り付け部でズリ下がってきます。
薄い紙やテープなどを噛ませば、なんとか保持できます。


と、書いてきましたが、先述したように、TSN-IPシリーズの説明書には、iPhoneを取り付ける際には「最も見口が短くなるようにします。」と記載されています。
これは、ツイストアップを伸ばした状態で取り付けると、不意の衝撃で縮んで、場合によってはiPhoneが脱落する恐れがあるためと思われます。
他にも「常に手で支えて保持」とか、「ストラップを手首に掛ける」とか、脱落に注意をするように書かれています。
免責のための記載とも思われますが、ツイストアップを伸ばした状態で取り付けることは、メーカーの想定外の使い方であるということを留意してください。(と、ワタシの免責)


実際に撮影してみました。デジタルズームを1.2倍にしています。


2020年4月18日土曜日

スタンダードな一脚をスタンド型の一脚に改造する

ほとんど使っていない通常の一脚を、スタンド付きの自立する一脚にできないものかと考える。

脚の先端に三脚取り付け用のネジ穴があれば、あとは如何様にもなるだろうと、八幡ねじのW3/8-M10変換ジョイントを脚のパイプ内にブチ込むことにしました。
これにM10の高ナットをつなげて剛性確保。

これらをつなげた状態で、一脚の脚の内部に収まるように削ります。
脚のパイプ形状は、こうなってます。ナットの角をとって、ちょっと溝を掘れば入りそうだ。

サンダー(ディスクグラインダー)でギャンギャン削っていきます。
削りすぎに注意しなければ。ハンマーで軽く叩いて押し込むくらいが理想。

……

入った!ほぼ理想通り。1cmほどナットが出てるのは意図的に。

三脚(マンフロット MT293A3)に取り付けて完成!

思ったよりガッシリしてる。埋め込んだナットの剛性は問題なさそう。
この一脚の耐荷重に見合った機材で使う分には、十分な強度があるように思う。

【一般の方はここまで】





ここからは、スコープで使えるかどうかを検証。
一脚に付いている自由雲台は話にならなかったので、取り外して、マンフロットのビデオ雲台(MVH502AH)をつける。
しかし、一脚のネジは1/4、雲台は3/8。変換ネジアダプターをかまさなければなりません。
ちょっと高いけど、マンフロットの088LBP [スペシャルアダプター 1/4-3/8]を購入。滑り止めのゴムがついていて、しっかりと雲台を取り付けることができました。

耐荷重?そんなの知りません。(いや、意外にいける)

撮影してみます。
微風が吹くだけで、ゆ〜らゆらゆ〜らゆら。
高倍率の望遠撮影では、三脚の代わりにはなりませんでした。

次に動く被写体を追いかけてみます。
うん、スムーズに追いかけられる。
しかし、これなら三脚でいいのでは?とも思う。

そもそも、なんでこんなものを作ったかといえば、動画を撮影してて、180度近くのパンニング中に三脚の脚を蹴飛ばしてしまったことがあって、自立タイプの一脚なら、そんなこともなくなるのではと考えたから。

じゃあ、その動画撮影はどうかといえば、脚を蹴飛ばすことはなくなったけど、やはり三脚よりブレが大きくなってしまう。

そうなると、ほとんど使い道がない……んだけど、一点だけ、私の場合は“手持ちホルダー”で撮影時の支えとして有効なことがわかりました。