2017年4月26日水曜日

フィールドスコープについて

フィールドスコープ……(KOWAでは「スポッティングスコープ」と呼んでいますが、このブログではより一般的な(?)「フィールドスコープ」という呼称で表記していきます)
多くの人にとって、天体望遠鏡以上に馴染みがないのではないでしょうか。
私も当初、「バードウォッチングの人が使っている望遠鏡」くらいの知識しかなく、見た(覗いた)こともなければ触ったこともありませんでした。
そういった人にもわかりやすいように、フィールドスコープについて少し解説を。


フィールドスコープには、直視方と傾斜型があります。
・直視型(写真はNikon MONARCH フィールドスコープ 82ED-S)
他の光学機器と同じように、直感的に観察できます。

・傾斜型(写真はNikon MONARCH フィールドスコープ 82ED-A)
樹上など高いところを観察するのに適しています。


スコープ本体だけでは、観察できるようになっていません。
本体だけの状態で覗くと、このように……
見れないことはないですが、明らかに何か取りつけるようになっています。
ここに、アイピースと呼ばれる接眼レンズを取り付けるのです。
この接眼レンズによって倍率が決まります。
各メーカー、いろいろな接眼レンズがありますが、だいたい20〜60倍くらいの倍率です。
多くの双眼鏡の倍率が7〜12倍くらいですから、どれだけ高倍率かわかると思います。

多くのフィールドスコープは、接眼レンズが別売りになっています。
別売りですと、自分の用途に合った接眼レンズが選べるというメリットがありますが、値段の高い本体に加え、そのうえ接眼レンズも買わなければならず、初期費用がけっこうかかります。


本体と接眼レンズが揃えば“見る”ことはできますが、双眼鏡よりも倍率が高く重量もあるので、手持ちで一点を観察し続けるのは至難の技です。
そのため、三脚が必要になります。
観察だけなら、上の写真のような安値の三脚でもいいと思いますが、撮影となると、それなりにしっかりした三脚が必要になります。


Nikonのフィールドスコープ
http://www.nikonvision.co.jp/index.htm

KOWAのフィールドスコープ
http://www.kowa-prominar.ne.jp

2017年4月10日月曜日

iPhoneで望遠撮影 〜私の遍歴3/iPhone 5 〜

前回書いたように、iPhoneのカメラ性能が、これまでのような望遠レンズの解像度を上回ってしまったため、iPhone 5になると、そのような望遠レンズキットは、もう買う気になれませんでした。

それでも何か倍率の高いレンズを取りつけられないかと思い、家庭用ビデオカメラのテレコンバージョンレンズを取り付けてみようとか、一眼レフのレンズを取り付けようとか(確か、そんなアダプターがあったと思います。ン万円したかと)、そんなことをぼんやり考えていた頃、この記事に出会いました。

NIKKEI STYLE『iPhoneで迫力のスポーツ写真 双眼鏡を活用 報道カメラマンのiPhone撮影塾

これなら、ちゃんとした望遠撮影ができそうだ!

ちょっと試してみるか。双眼鏡とはいえ5万円近くもするけど、ダメだったら“普通”に双眼鏡として使えばいいし……ということを考えていたのは覚えているのですが……。


〜自己回想〜
この当時、自分が何を思って5万円近くもする双眼鏡を買ったのか、どうもはっきり思い出せない。
〜私の遍歴1/iPhone 3G〜』編の時に書いたけど、高校生の時以来、随分長いこと飛行機から遠ざかっていた。
それなのに、当時の私はiPhoneで飛行機を撮影したいと思ったのか?
ブログのネタ程度の気持ちだったのか?
でも、望遠撮影と言ったら自分の中では飛行機撮影しかないわけで……。


ともかく、双眼鏡と取付け用のフォトアダプター(TSN-IP5)を買いました。
それが、冒頭の写真。

この双眼鏡で、野鳥を撮ったり

飛行機を撮ったり

イタチを撮ったり?
と、楽しんでいたのですが……
いよいよ本番(?)、ブルーインパルスの撮影で、ケチョンケチョンに打ちのめされました。

動きについていけず、ピントも合わせられないないわ、追いかけ回しているうちに双眼鏡に取り付けたiPhoneがズレてくるわ、一脚を使って撮影していたのですが、気がつけば一脚の脚が地面から浮いていて意味をなさなくなっているわで、予行・当日の二日間で4,000枚以上撮影したのですが、一枚も納得のいく写真が撮れませんでした。


我ながら、この時点で無理だと思わなかったのだろうか?
このとき考えたのが、「まだもう一段階、上がある!」ということでした。

そう、フィールドスコープです。

こうして、私のiPhoneデジスコ 〜 iPhone DigiScoping 〜 がはじまったのです。

2017年4月8日土曜日

iPhoneで望遠撮影 〜私の遍歴2/iPhone 4 〜

iPhone 4でも、3Gの時と同様の望遠レンズキットを買いました。

この頃になると有名メーカーからも販売されるようになっていて、私はプリンストンのレンズを買いました。(上の写真のブラックを購入)
当然、現在は販売終了しています。

有名メーカーの製品といえど、レンズ自体は中国系のOEMのものだったようで、PCパーツショップなどで同じレンズを販売しているのを見かけたことがありました。

倍率が3Gの時に購入したレンズの6倍から8倍になりましたが、倍率もレンズの解像度も大差はなかった印象です。

このレンズもまた、日常での撮影の幅が広がればいいな、というだけでした。


このレンズを使って撮影した写真を探してみましたが、やはり、そんなに使っていなかったようで、ほとんど残っていません。
(コレハ “風景写真” デス)
この手のレンズがどういったものか、よくわかる写真だと思います。
あの小さなレンズ径の、さらに中心部付近しか有効な範囲がありません。

iPhone 3Gならカメラの性能も低かったので、こういった解像度の低いレンズでもよかったのですが、iPhone 4になると、カメラの性能がこの手のレンズの解像度を上回ってしまいました。

2017年4月1日土曜日

iPhoneで望遠撮影 〜私の遍歴1/iPhone 3G 〜


iPhone 3Gが日本で発売されて間もない頃に、すでに今のような専用ケースにレンズを取り付ける望遠レンズキットが販売されていました。(上の写真)

おそらく中国メーカーの製品だったのでしょう。ノーブランドで、今はもう存在しないネットショップで購入しました。


買ったはいいけど、これで今のように飛行機や鳥を撮影しようとは、サラサラ思いませんでした。
iPhone 3G自体のカメラの性能や、このレンズの解像度を考えると、到底、無理だったのでしょうが、それ以前に飛行機を撮影するということ自体、私の頭の中から消えていたのでした。

高校生の時には、よく一眼レフで飛行機を撮りに行っていました。しかし、それ以来、随分長いこと航空祭にも行っていなかったし、飛行機から遠ざかった生活をしていました。

では、このレンズで何をやりたかったのかというと、今のiPhone 7 Plusのポートレートモードのように背景のボケた写真が撮れるかなぁ、と思ったのでした。


今回、改めて、このレンズで撮影した写真を探してみると、あまり使っていなかったようで、ほんの数枚しか残っていませんでした。