それはそうなのでしょうが、GPU、イメージ処理や制御を行うISP(Image Signal Processor)の高速化、毎秒5兆もの演算処理をするというNeural Engine……この部分が新しくなったからとか、コレが良くなったからキレイに撮れるようになった、と簡単に言えるようなものではないようです。
ワタクシごときでは、詳しい解説はできません。
ということなので、これまでいろいろなモードで撮影してきた写真を見ながら、その印象を書いていきたいと思います。
●Live Photos
シャッターを切った瞬間の静止画と、その前後1.5秒、合計3秒の動画が記録されるLive Photos。
詳細についてはこちら『iOS 11のカメラ機能を試す 〜Live Photosについて〜』
その3秒間から、任意の場面で画像を抜き出すことができるのですが、その場合は3662 x 2744ピクセルと、通常の写真より小さくなります。XS Maxでも、それは変わりません。
変化のあまり大きくないLive Photos写真で画質を比較してみました。
こちらはシャッターを切った瞬間のオリジナル画像。
抽出した写真のほうがディテールが甘いですが、それは7Plusの時もそうでした。
ただ、XS Maxでは通常の写真が良くなった分、Live Photosで抽出した写真との差が広がったように見えて、以前のように積極的に使おうとは思わなくなりました。
●ビデオ撮影
4K/30fpsまでで撮影すると動画でもHDR撮影されるとのことで試してみました……が、今回は効果のほどは分かりませんでした。
●スローモーション撮影
1080p/240fpsで撮影。こちらは、カメラなりの進化のみで、特に新しい機能はありません。
●望遠カメラ
望遠側も1200万画素は変わりませんが、7Plusと比較して、焦点距離が35mm判換算で57mmから52mmに少しだけ広角になりました。また、f値が2.8から2.4と、少し明るくなりました。
こちらも広角側と同様、一段と精細さ、シャープさが増したように見えます。
ただ、これはアイピースTE-17Wで撮影した写真です。
しかしながら、TE-17Wはすでに生産終了。スコープTSN-774とアイピースTE-11WZとの組み合わせでは、十分な明るさがあればそれなりに撮れますが、日中でも林や森の中といった少し薄暗いような環境では、ノイジーでシャープさがなくなり厳しそうです。
Gallery
鳥でディテールというと、羽根やアイリングなどを気にすると思いますが、7Plusとの違いをより感じたのは脚です。
そのためか、鳥が7Plusよりも全体的にくっきりと浮き立ったように見えます。
7Pluでは、なんか飛行機が撮りにくいと感じていました。画素は落ちるけど6Plusのほうがうまく撮れてたような気がします。
XS Maxでは、飛行機の撮影が幾分か楽になりました。
飛行機撮影が楽になったというより、アイピースTE-17Wとの組み合わせが楽になったと感じます。
あとは、いかにブレを抑えるか!(永遠の課題)
夕方の空、まだ十分に明るいと思うかもしれませんが、7Plusまではスコープのピントを合わせてもiPhoneのオートフォーカスが迷ってピントを合わせてくれないことが多かったのです。
それが、XS Maxでは、これくらいの時間帯なら日中と同じように動いてくれました。
総論、これなら884にしてもいいかも……と、思わせられたりなんかしたりして。
【追記】
後になって気がついたのですが、Live Photosでもバーストモードが撮れるようになっていました。
これまで7 Plusでは、Live Photosをオンにした状態でシャッターを押したままにすると、Live Photosからバーストモードに切り替わり、連射写真のみが撮影されていました。
それがXS Maxでは、Live Photosをオンにした状態でシャッターを押したままにすると、Live Photosの動画写真とバーストモードの連射写真の両方が保存されるようになりました。
しかも、通常写真のバーストモードのように、1枚撮影されてから連写がはじまるまでのラグがありません。ほぼ、シャッターを切った瞬間から連射がはじまります。
iPhone XS Maxでスマスコ - 1 〜フォトアダプターを作る〜
iPhone XS Maxでスマスコ - 2 〜準備と撮影〜
iPhone XS Maxでスマスコ - 4 〜スマートHDR〜