2023年9月1日金曜日

スマスコプレート 〜ケースに貼り付けてiPhoneでスマスコ〜 2. 貼り付け

 ●注意事項

アダプターリングを無理にねじ込まないでください。特にアダプターリングが傾いた状態で強引にねじ込まないでください。

・はじめてアダプターリングを取り付ける際は、締め込む方向とは逆に回してみて、ねじ山が噛み合う箇所を探ってください。
ねじがきついようでしたら、少し締めては緩めてを繰り返し、徐々に締め込んでいってください。

・ガイドツールのスライドがきつい場合は縦軸の噛み合う面を少しヤスリで削ってください。(削りすぎに注意)

●ケースについて

背面の材質がポリカーボネートで平らなもの。
シンプルでベーシックなクリアーのハードケース、またはハイブリッドケース推奨。

背面が平らでも、ガラスコーティングなど材質によっては、両面テープが簡単に剥がれることがあります。

●貼り付け

①レンズ位置合わせ用紙

こちらを拡大率100%でプリントして、お使いの機種の外周と中心を切り取ってください。(クリック・タップで拡大表示)
※普通紙でかまいません。
・30mm用

・28mm用

②仮位置合わせ

切り取ったレンズ位置合わせ用紙をスマスコプレートのネジ穴に敷き、iPhoneのレンズに合わせます。
この時、真上から見るようにします。
※レンズ位置合わせ用紙の中心の穴は正確な寸法ではないので、大まかな位置合わせとなります。

ガイドツールを使用する場合、横軸のiPhone側面にあたる部分と、縦軸の先端に両面テープ(普通粘着)を貼ります。


ガイドツール横軸をプレートに当て、プレートの傾きと位置を整えます。


ガイドツール縦軸を横軸に差し込み、プレートに沿わせます。

設置できたら、縦軸の付け根をテープで横軸に固定します。
※テープはセロハンテープやマスキングテープなど剥がせるものを使用してください。

プレートの裏面に仮貼り用の両面テープ(普通粘着)を貼ります。

※普通粘着とはいえ、けっこう強力に貼り付くので、あまり広い面積に貼ると後でケースから剥がす時に苦労します。(写真の貼り方では剥がすのに気を使いました。)

プレートをガイドツールに沿わせてケースに貼り付け(仮貼り)、スコープでケラレを確認します。

※くれぐれもiPhoneの落下に注意してください!

ケラレ具合が中心になっているようなら強力な両面テープで貼り付けます。(⑧へ→)
ズレているようなら位置を調整し、プレートを貼り直します。

⑦-1

デジタルカメラアダプター TSN-DA10/DA20を使う場合は厳密な光軸調整をしてもいいでしょう。
上の仮貼りした画像も、ケラレが中心にきているように見えて、DA10を動かしてみると光軸がずれていることが分かります。

⑦-2

ガイドツールの横軸/縦軸をほんの少し動かし、それに沿ってプレートを貼り直して光軸を合わせていきます。
※何度も貼り直していると両面テープの粘着力が低下するので注意してください。

位置が決まったら、再度ガイドツールを仮貼りしたプレートに沿わせてiPhoneに取り付けます。


それから仮貼りしたプレートを剥がします。
※⑥で書いた通り、普通粘着の両面テープでも粘着力は強いので、仮貼りしたプレートをケースから剥がす時は破損しないように注意してください。また、ガイドツールのズレにも注意してください。

プレートから仮貼り用の両面テープを剥がし、強力な両面テープを貼ります。

幅19mmの両面テープを写真のように横にして貼ると、プレートによって変わりますが3段、4段と貼れるようになっています。
角やL字部分など、はみ出しているテープをカッターで取り除きます。
使用する両面テープはこちら。


プレートをガイドツールに沿ってケースに貼り付け、しっかりと圧着させて完成。




スマスコプレート 〜ケースに貼り付けてiPhoneでスマスコ〜 1. 概要

 KowaはこれまでiPhoneの機種にごとにTSN-IP4、5、6、7と専用のアダプターを販売してきましたが、iPhone 7用のTSN-IP7を最後に新機種への対応が止まってしまいました。

最近になって突然、iPhone 11、12 / 12 Pro対応のアダプターを発売しましたが、これらが発売された当時はiPhone 13シリーズの全盛期で、普通に考えれば13対応のアダプターを発売すべきところです。(事情は聞きましたが……)

そんなKowaの鈍い対応を不満に思うところですが、一方でメーカーとして仕方がないことも理解できます。
毎年、新モデルが発売されるiPhoneに合わせて専用アダプターを生産・販売することは、現状のスマスコ市場では難しいのでしょう。

それなら、ヨーロッパのKowaが販売している『RP』シリーズは、いい解決方法に思えます。(写真とリンク先はRPシリーズのiPhone 14 Pro用)

このRPシリーズというのは、TSN-IPシリーズに似ていますが、アルミプレートはEU Kowa製で各機種共通、ケース部分はケースメーカーであるOtterBoxの製品を利用しているので、ケースをKowaで作る必要がありません。
Kowaはプレートを他社のケースに取り付けるだけ(のようにみえます)。これなら負担は少ないように思えます。

このRPシリーズを日本に導入することはなさそうですが、それなら日本でもエレコムなどのケースを利用して同じように生産すればよさそうに思います。

……しかし、それも難しいのかもしれません。


ないなら自分で作ればいい、ということで、これまでTSN-IP5のプレートを剥がして他の機種のケースに貼り付けて作ってきました。

しかし、ご存知の通り最近のiPhoneはカメラ部分が背面から盛り上がっていて、もはやTSN-IPシリーズのプレートだけでは対応できなくなってしまいました。

そこで、3Dプリントでプレートを造ることにした次第です。
現在、3DプリントサービスDMM.makeのクリエイターズマーケットにて誰でも入手できるようになっているので、興味のある方はどうぞ。

各種iPhoneに対応させようとすると、レンズ部の盛り上がりや貼り付け面積の違いなどで1種類ではカバーできず、5種類になってしまいました。
逆に、これだけあれば、iPhoneだけでなく他のスマホでも、カメラが背面左側にオフセットされている機種であれば対応できるかもしれません。

難点は自分で貼り付けないといけないところですが、次項で貼り付け方を解説します。
基本的には『iPhone 12 Pro Maxでスマスコ 〜1. スマートフォンアダプターを作る〜』と同じようなことですが、作業しやすいようにガイドツールを作りました。

必ずしも必要なわけではありませんが、あると作業が楽になり、傾きなく貼り付けることができます。


●対応アダプターリング

先にプレートは5種類と書きましたが、実際は5種類×2=10種類になります。
どういうことかというと、アダプターリングの関係でネジ径が30mmと28mmとがあるのです。

・スマートフォン用フォトアダプターのアダプターリング
アイピースの目当てゴムに押し込んで接続するアダプターリングです。

こちらは30mmのプレートを使用します。
ただし、770/880、88、99、66シリーズ対応のアダプターリングはTSN-IPシリーズの付属品のみで別売りがありません。

・デジタルカメラアダプターTSN-DA10 / DA20用アダプターリング

28mmのプレートを使用します。
DA10 / DA20は別途、専用アダプターリングを買わなければいけません。
以前は30mmのアダプターリングがありましたが生産終了になってしまいました。
現在販売されている中で、近い径は28mmになります。

30mm - 28mmステップダウンリングを使うと30mmのプレートでも28mmアダプターリングを使うことができます。
( ↓ 品切れの場合あり)



●対応iPhone

7以降のiPhoneに対応します。(リンク先は各プレートのDMM.makeクリエイターズマーケット)
iPhone 7 / 7 Plus / 8 / 8 Plus / SE 第2世代 / SE 第3世代 / X / XS / XS Max / XR

iPhone 11 / 11 Pro / 11 Pro Max / 12 / 12 mini / 12 Pro

iPhone 13 / 13 mini

iPhone 14 / 14 Plus

iPhone 12 Pro Max / 13 Pro / 13 Pro Max / 14 Pro / 14 Pro Max

また、先述の通りAndroid OSのその他のスマホでも、カメラが背面左上にある機種なら取り付けできるかもしれません。各プレートのクリエイターズマーケット出品ページ(上記の各リンク)に必要と思われる寸法を載せておきましたので参考にしてください。

【追記】

カメラが中心位置のスマホに対応したプレートも造りました。


【追記 - 2】

スマスコプレート をスコープに接続するホルダー『アイピースホルダー 』をつくりました。


それでは、次に貼り付け方を説明していきます。