KowaはこれまでiPhoneの機種にごとにTSN-IP4、5、6、7と専用のアダプターを販売してきましたが、iPhone 7用のTSN-IP7を最後に新機種への対応が止まってしまいました。
最近になって突然、iPhone 11、12 / 12 Pro対応のアダプターを発売しましたが、これらが発売された当時はiPhone 13シリーズの全盛期で、普通に考えれば13対応のアダプターを発売すべきところです。(事情は聞きましたが……)
そんなKowaの鈍い対応を不満に思うところですが、一方でメーカーとして仕方がないことも理解できます。
毎年、新モデルが発売されるiPhoneに合わせて専用アダプターを生産・販売することは、現状のスマスコ市場では難しいのでしょう。
それなら、ヨーロッパのKowaが販売している『RP』シリーズは、いい解決方法に思えます。(写真とリンク先はRPシリーズのiPhone 14 Pro用)
このRPシリーズというのは、TSN-IPシリーズに似ていますが、アルミプレートはEU Kowa製で各機種共通、ケース部分はケースメーカーであるOtterBoxの製品を利用しているので、ケースをKowaで作る必要がありません。
Kowaはプレートを他社のケースに取り付けるだけ(のようにみえます)。これなら負担は少ないように思えます。
このRPシリーズを日本に導入することはなさそうですが、それなら日本でもエレコムなどのケースを利用して同じように生産すればよさそうに思います。
……しかし、それも難しいのかもしれません。
ないなら自分で作ればいい、ということで、これまでTSN-IP5のプレートを剥がして他の機種のケースに貼り付けて作ってきました。
しかし、ご存知の通り最近のiPhoneはカメラ部分が背面から盛り上がっていて、もはやTSN-IPシリーズのプレートだけでは対応できなくなってしまいました。
そこで、3Dプリントでプレートを造ることにした次第です。
現在、3DプリントサービスDMM.makeのクリエイターズマーケットにて誰でも入手できるようになっているので、興味のある方はどうぞ。
各種iPhoneに対応させようとすると、レンズ部の盛り上がりや貼り付け面積の違いなどで1種類ではカバーできず、5種類になってしまいました。
逆に、これだけあれば、iPhoneだけでなく他のスマホでも、カメラが背面左側にオフセットされている機種であれば対応できるかもしれません。
難点は自分で貼り付けないといけないところですが、次項で貼り付け方を解説します。
基本的には『iPhone 12 Pro Maxでスマスコ 〜1. スマートフォンアダプターを作る〜』と同じようなことですが、作業しやすいようにガイドツールを作りました。
必ずしも必要なわけではありませんが、あると作業が楽になり、傾きなく貼り付けることができます。
●対応アダプターリング
先にプレートは5種類と書きましたが、実際は5種類×2=10種類になります。
どういうことかというと、アダプターリングの関係でネジ径が30mmと28mmとがあるのです。
・スマートフォン用フォトアダプターのアダプターリング
アイピースの目当てゴムに押し込んで接続するアダプターリングです。
こちらは30mmのプレートを使用します。
ただし、770/880、88、99、66シリーズ対応のアダプターリングはTSN-IPシリーズの付属品のみで別売りがありません。
・デジタルカメラアダプターTSN-DA10 / DA20用アダプターリング
28mmのプレートを使用します。
DA10 / DA20は別途、専用アダプターリングを買わなければいけません。
以前は30mmのアダプターリングがありましたが生産終了になってしまいました。
現在販売されている中で、近い径は28mmになります。
30mm - 28mmステップダウンリングを使うと30mmのプレートでも28mmアダプターリングを使うことができます。
( ↓ 品切れの場合あり)
●対応iPhone
7以降のiPhoneに対応します。(リンク先は各プレートのDMM.makeクリエイターズマーケット)
iPhone 7 / 7 Plus / 8 / 8 Plus / SE 第2世代 / SE 第3世代 / X / XS / XS Max / XR
iPhone 11 / 11 Pro / 11 Pro Max / 12 / 12 mini / 12 Pro
iPhone 13 / 13 mini
iPhone 14 / 14 Plus
iPhone 12 Pro Max / 13 Pro / 13 Pro Max / 14 Pro / 14 Pro Max
また、先述の通りAndroid OSのその他のスマホでも、カメラが背面左上にある機種なら取り付けできるかもしれません。各プレートのクリエイターズマーケット出品ページ(上記の各リンク)に必要と思われる寸法を載せておきましたので参考にしてください。
【追記】
【追記 - 2】
スマスコプレート をスコープに接続するホルダー『アイピースホルダー 』をつくりました。
それでは、次に貼り付け方を説明していきます。
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