2018年9月20日木曜日

iPhoneでデジスコ撮影する意義


タイトルに『意義』などとつけてみましたが、正直、そんな大層なものはありません、思いつきません。

「なんで、そんなことして撮ってるの?」と聞かれることがあります。
その問いに対し、私自身よくわかっていませんし、深く考えたこともありませんでした。
ただ単に、iPhone 3Gの時に手に入れたiPhone用望遠レンズキットからはじまり、だんだんエスカレートして現在の形態に行き着いたまでのこと。

そこで、新しいiPhoneを手にする前に、一度、“意義”とやらを探ってみたいと思います。

◇   ◇   ◇


まず、デジスコ撮影にiPhone(スマートフォン)を使うメリットを考えてみました。メリットがあれば意義があると言ってもいいのではないでしょうか。

・新たにカメラを買わなくても、自分の持っているスマートフォンで撮影できる。
・大きくて見やすい画面。
・軽量コンパクトな筐体に、キレイに撮れるカメラとビデオが収まっている。
・おまけにバッテリーの持ちもいい。
・SDカードなどの容量を気にすることなく撮影できる。
・撮影して、すぐにSNSなどにアップできる。

とまあ、これはフィールドスコープをすでに持っている人の話。
私みたいに、iPhoneで望遠撮影するためにフィールドスコープまで買う価値はあるのか?普通にカメラで撮ってたほうがいいんじゃないか?
ということで、カメラ、とりわけ望遠レンズを装着した一眼レフと比較して、デジスコをiPhoneで撮る優位点はあるのでしょうか?

・まずは「スマートフォン」というイメージからくる手軽さはどうでしょうか?
機材を組んだり、手動でピントを合わせたり……ないですな。

・画質
一時期、最近のスマートフォンはキレイに撮れるから、もうデジカメはいらない、といったことが聞かれましたが、昨今では、インスタ映えをねらってミラーレス一眼が人気になっているということで……。

・望遠(倍率)
倍率に関しては、フィールドスコープの優位性があります。
一眼レフの望遠レンズ以上の倍率を軽量・コンパクト、それに比較的安値に構築できます。
しかし、iPhoneで35mm版換算1680mmで撮影した写真より、フルサイズ一眼の、いわゆる“オニトリ”した(鬼のようにトリミングした)画像のほうが精細だったりします……。

・速報性
先述の「撮影して、すぐにSNSなどにアップできる」ということなのですが、例えば「MRJが初飛行しました」とか、「スペマ(スペシャルマーキング、特別塗装機)が離陸しました」とかいったニュースになるような写真を、いち早くTwitterやInstagramなどにアップすることです。

iPhone 6Plusを使っていた頃なら、アドバンテージはありました。
しかし昨今では、Wi-Fiを搭載した一眼レフも随分と普及してきたようで、撮影した写真をすぐにスマートフォンに転送できるようになり、iPhoneの優位性は、ほぼなくなりました。
もちろん、ネット直結のiPhoneのほうが依然として早くアップできますが、その差は、もはやアドバンテージと言えるほどのものではありません。

・価格
上記を踏まえての価格。高いと見るか、安いと見るか……まあ、高いですね。


意義はない、メリットもほとんどない。ではなぜ、飽きもせずにiPhoneで撮っているのか?というと、「撮っていて面白い」からでしょうね。

・ブレを抑えて、一瞬でピントを決めなければならない難しさ。
→悔しい思いもいっぱいしますが、だからこそ、決まった時は嬉しい。

・専用の既製品がほとんどないので、機材を自分で造らなければならない。
→モノ作りは好きです。

・どうしたらよりよく撮れるようになるのか……撮影方法も前例がないので自分で考えなければならない。(飛行機撮影の場合)
→逆に、思いついたら試してみたくなる性分でして。

と、人によってストレスや面倒と感じることも、私にとっては面白いのです。
そして、デジタル一眼のオニトリした画質にも敵わないかもしれませんが、iPhoneの大きな画面で高倍率の画像を見ながらの撮影は、まるで別世界を覗いているような楽しさがあります。


スマートフォンのカメラは一般的なカメラに比べると、進化の度合いが早いです。
ここ2、3年はカメラユニットの進化が緩やかになってきましたが、ハードウェアのみならず、ソフトウェアによっても大きく変化します。
そのドラスティックに進化していく機能を使い倒していくのはワクワクします。
iPhone 5からデジスコで使いはじめて、iPhone 7Plusでは、随分とキレイに撮れるようになりましたし、撮影も楽になりました。
それでも、まだまだ進化の途上なのでしょう。

今度のiPhone XS系は、ニューラルエンジンという、スペックだけでは見えにくいところで進化しているようです。
これがどんな変革をもたらすのか(あるいは、そんなに違わないのか)今から楽しみです。

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iPhone XS Maxでスマスコ - 2 〜準備と撮影〜
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2 件のコメント:

  1. いつも楽しく読ませて頂いています。僕が思うiPhone での野鳥スマスコのメリットは雨でも気にせず撮影可能なコストの完全防水撮影システムという点です。強い潮風の干潟でも使えるとも思います。スコープもiPhoneも塩まみれになっても水洗い、丸洗いできますので。

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  2. sedさん、ありがとうございます!
    なるほど、防水ですか。海辺での撮影がほとんどないもので思いつきませんでした。iPhoneも7から耐水になりましたからね。

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