2025年1月6日月曜日

iPhone 16 Proでスマスコ【MagSafeアダプター】2. 使い方

iPhoneの脱着

カメラコントロール・ボタンをクランプに取り付ける。(はじめは固いかもしれません)

iPhoneをアダプターの左上・左横にあるツメの下から入れるような感じで取り付ける。

取り外し方
①iPhoneを左側のツメから外れる位置まで右方向にずらす。それ以上ずらすとボリュームボタンや電源ボタンがクランプに当たってしまうので注意。
②下側を持ち上げiPhoneを取り外す。

レンズの取り付け

フィールドスコープなどには30mmネジのマウントリングをアイピースホルダーやアダプターリングなどに取り付け接続する。
以下の写真はスマスコプレートの例ですが、同様に決して斜めの状態で無理にねじ込まない!ねじが噛み合う箇所を探り、並行の状態でねじ込むようにする。

この30mmマウントリングは、ゆるめとキツめの2種類があります。
リングの突起に『<』の印が付けてあり、『<>』がゆるめで『><』がキツめになります。

ほとんどの既製品には『ゆるめ』が合うと思いますが、私のつくったアイピースホルダーなどの3Dプリント製品には『キツめ』でないと使用中に落下してしまう恐れがあるので注意してください。

①ロックプレートのレバーを押し下げながら下段の突起が見えるまで引き出す。

②MagSafeアダプターにレンズ(またはアイピース)をメインカメラの位置に取り付ける。
はじめのうちは位置が分かりにくいと思うので、裏からそれぞれの突起が溝に入っているか確認しながら取り付ける。
(慣れてくれば簡単に取り付けられるようになると思います)


③ロックプレートを戻す。

カメラ位置の変更

①ロックプレートのレバーを押し下げながら下段の突起が見えるまで引き出す。

②レンズをメインカメラまたは望遠カメラの位置に変更する。
※レンズの落下に注意!

③単眼鏡を使用する場合はツイストアップを調整する。
iPhone 16 Proのメインカメラと望遠カメラとでは最適なレンズ間クリアランス(接眼レンズとiPhoneのカメラとの距離)が違うので調整する必要があります。
メインカメラに合わせた状態で望遠カメラで使うと、以下の写真のように下(場合によっては上)に黒い波状の影が出ます。

望遠カメラを使用する場合はツイストアップを縮める。

メインカメラを使用する場合はツイストアップを伸ばす。

ツイストアップを縮める時は、キーリングが引っかかる時があるので注意!

フィールドスコープでの望遠カメラの使用は倍率が高すぎて画像が粒子状に荒くなるのでお勧めできません。

④ロックプレートを戻す。

一連の操作を動画でまとめました。





iPhone 16 Proでスマスコ【MagSafeアダプター】1. 組み立て

 iPhone 14 Pro Maxから16 Pro Maxに移行しました。
そこで今回は、スコープと接続するアダプターにMagSafeで固定できる『MagSafeアダプター』をつくりました。


単眼鏡も取り付けられます。

カメラ位置の変更も可能。

DMM.makeクリエイターズマーケットでiPhone 16 Pro、16 Pro Max用キットが入手できます。
それぞれの機種に以下の4種類があります。

『基本キット』
30mmねじのマウントリングで私のつくったアイピースホルダーやコーワのアダプターリングを使ってスコープに接続できます。

『単眼鏡キット』
Vixen アルテス HR6 x 21五藤テレスコープ GT-M518用ホルダーで単眼鏡での望遠撮影ができます。

『ダブルセット』
上記2つのマウントのセット。

『フルセット』
30mmマウント、単眼鏡ホルダーに照準器マウントを加えたセットです。

対応ケースについて

必ずMagSafe対応ケースを使用してください。MagSafe非対応のケースに貼り付けてMagSafe製品を使えるようにする磁力ステッカーは正確なカメラの位置にならないため使うことができません。
また、ケースをつけない状態のiPhoneにもサイズの関係から使うことができません。

カメラコントロールのボタンまわりが穴の開いているケースは、カメラコントロールが使えません。
そのことから、推奨はApple製ケースになりますし、Apple製ケースを元に設計しています。

【必要なもの】

・MagSafeリング
※これ以外のMagSafeリングは使えません。

・ねじ:アダプター本体用
以下、ねじのリンク先は八幡ねじのネットショップです。お近くのホームセンターで揃えてもらってもかまいませんが、M3 x 6mm(六角穴付ボルト極低頭 三価黒亜鉛 キャップ キャップボルト)だけは入手が難しいかもしれません。
また、ここでは黒色のねじを記載していますがステンレスでもかまいません。

・ねじ:単眼鏡ホルダー用

・ねじ:照準器マウント用

その他、組立て説明の中で随時記載します。

組立て説明

①クランプに1/4インチナットをはめ込む(接着しても可)
②図の赤い箇所に保護材を貼る。(クランプの一段下がった部分にはかからないように!)

保護材は、厚さは1mmのものを使用する。
ウレタンゴムでは滑りが悪いので、こちらを推奨。

以下の画像を拡大縮小なしでプリントして型紙として使用してください。

③本体の裏側からM3ナットを取り付ける。
真ん中のナットは接着。

④本体上部にロックプレートを差し込む。この時、ロックプレートの突起が引っかかるので、写真のようにレバー(青色)部分を持ち上げて差し込む。力任せに差し込まない!

⑤ネオジム磁石を取り付ける。(接着)
超強力マグネットミニ_8コ入(リンク先はダイソーですが、他の100円ショップにも同様の直径6mm厚さ3mmの磁石が売っています)

⑥本体上下を組み合わせ、M3 x 12mmのボルトで仮止めする。(まだネジを締め込まない!)

⑦クランプをM3 x 6mm極低頭キャップボルトで仮止めする。
※ワッシャーとスプリングワッシャーはスペーサーの役割があるので必ず付けてください!

⑧Simplism MagSafeリングを貼り付ける。
この時点では普通粘着の両面テープで仮止めしておき、後でリングの角度を調整する。

⑨仮組したMagSafeアダプターをiPhoneに取り付け、クランプの幅を合わせる。
キツすぎると脱着がしづらくなり、緩すぎるとガタが出ます。
背面から見てクランプの突き出し量が上下均等になるようにする。

⑩クランプの幅が決まったら仮止めしていた各ボルトを締め込む。
また、Simplism MagSafeリングも使いやすい角度が決まったら強力な両面テープを隙間なく貼り、しっかりと固定する。


⑤で取り付けたネオジム磁石は、本体とロックプレートを固定するのに使用します。
M3 x 6mm(〜8mm)のねじで固定します。ロックプレートのレバー部分の穴は紐でこのネジを繋ぎ止めておくための穴です。
必要ないようなら使わなくてもかまいません。

単眼鏡ホルダー

このホルダーはVixen アルテス HR6 x 21五藤テレスコープ GT-M518に対応しています。

M3x 6mmキャップボルトで見口ゴムを固定する。見口ゴムは奥まで差し込む。
ボルトを強く締めすぎるとツイストアップができなくなるので注意!

Vixen アルテスを使用する場合はフロントサイトを挟み込む。
ホルダーのクランプ部分に丸い穴(リアサイト)があるほうが上面。
鏡筒を回してもフロントサイトが接触しないように取り付けてる。

照準器マウント

M4 x 8mm低頭六角穴付ボルトでそれぞれのパーツを仮組みする。

M3 x 10mmのネジでMagSafeアダプターに取り付ける。
キャップボルトでなく、写真のようにローレットボルトを使うと工具なしで取り付けられます。(ホームセンターで売られていると思います)

照準器を取り付け、被写体を画面中央に合わせておき、左右(パン)上下(チルト)方向を調整してドットと被写体とを合わせ、ボルトを締め込み固定する。

次は、

2024年10月20日日曜日

3Dプリントの照準器取付けマウントを公開

 『照準器取付けマウントを作り直す』で、スコープに照準器を取り付けるためのマウントを3Dプリントで作り直したことを書きました。

これを製作している最中は、DMM.makeのクリエイターズマーケットに公開して誰でも使ってもらえるようにしようと考えていたのですが、完成してから重大なことに気がついたので取りやめました。

それは、照準器が載っているプレートについてです。

このプレートは、いちばんはじめに使っていた照準器『デジスコドットコムDOS-CS1』に付いていたプレートです。

これを基準につくってしまったため、汎用性がない、すなわち、デジスコドットコムの照準器を持っていないと使えないことに気がついて、クリエイターズマーケットへの公開を取りやめたのでした。(だから『照準器取付けマウントを作り直す』の最後では逃げているのです)

しかし、照準器関連のエントリーには、ちょくちょくアクセスをいただいておりまして、わざわざ当ブログを見にきてくれたにも関わらず「手に入らないんなら意味がねーじゃねーかっ!」では申し訳ないと思っていたのです。ずっと。

そんなことで、やっと汎用性のあるマウントをつくることにしました。
汎用性、すなわち、様々な照準器を取り付けられるようにしようということですが、まず考えたのがオリンパス EE-1を使えるようにすることです。
この照準器は、すでに生産終了となっていますが、現在でも使用しているユーザーが多いのではないでしょうか?

オリンパス EE-1はアクセサリーシューでの取り付けです。
他にも、カメラ用の照準器はアクセサリーシューに取り付けるようになっているものが多くあります。
ということで、アクセサリーシュー用のマウントをつくりました。

その他、というより、こちらのほうが種類が豊富なのですが、トイガン(銃器)用のドットサイトを取り付けられるように20mmピカティニーレールのマウントをつくりました。
撮影用として販売されている照準器もエアガン用照準器のOEM品がほとんどです。


照準器取付けマウントを作り直す』では、この照準器マウント用にアクセサリーパーツをつくっておりますが、アジャスターは煩雑になるだけなので公開するのをやめました。
アクセサリープレートは公開しました。

●パーツ構成

以下の3つのパーツからなります。リンク先(DMM.makeのクリエイターズマーケット)より入手できます。

3つのパーツを別々に注文しなくてはなりませんが、3つのパーツをまとめて1セットにすると、3Dプリントサービスの黒色での造形可能サイズを超えてしまうため、それぞれ分割することにしました。

対応するスコープは、Kowa TSN-774, TSN-884,、PROMINAR 99S, 88S, 66S です。

●使用するネジ・材料

・六角穴付ボルトM3 x 6mm:2個
・M3ナット:3個
・六角穴付ボルトM6 x 12mm:1個
・六角穴付ボルトM6 x 14mm:2個
・六角穴付ボルトM6 x 35mm:1個
・M6ナット:4個

M6 x 35mm以外はホームセンターで手に入ると思います。使用上はユニクロでもステンレスでも問題ありません。
ネット販売は八幡ねじのオンラインショップからどうぞ。
六角ナット 鉄 黒染(3と6を選択してください)

・1mm厚のゴム(粘着付きのものがいいでしょう)

ゴムは以下の画像を拡大縮小なしで印刷すると型紙として使えます。(クリック・タップで拡大表示)

アクセサリープレートのゴムも1mm厚の粘着付きを使用します。

●組み立て

組み立てる前にスコープからアクセサリーリングを外しておきます。

①M3ナットをマウント本体のアクセサリーマウント部の内側から取り付けます(接着推奨)。(※ナットの向きに注意!)
②ゴムを貼り付けます。

③マウント本体をスコープのアクセサリーリングに取り付け、④M3 x 6mmのボルトで仮止めしておきます。(※ナットの向きに注意!)

⑤マウント本体が垂直になるように調整します。
⑥調整できたらM3 x 6mmのボルトを締め込み、しっかりと固定します。

⑦マウント本体にM6ナットを取り付けます。(※ナットの向きに注意!)

⑧マウントベースをM6 x 35mmとM6 x 12mmのボルトで取り付け、仮止めします。

⑨アクセサリーシューマウントまたはピカティニーレールマウントをM6 x 14mmのボルトで取り付け仮止めします。(※ナットの向きに注意!)(M6 x 14mmのボルトがなければM6 x 12mmでも構いません)

⑩照準器を取り付け、レティクル(ドット)の調整をするのですが、オリンパス EE-1の場合はマウントベースをパン・チルト方向ともにまっすぐ(垂直水平)に固定して、EE-1側の照準器調整ダイヤルで合わせることができます。
その他の照準器はパン・チルト方向を調整して、それぞれのボルトを締め込み固定します。
ボルトを一気に締め込むとドットがズレやすくなります。回転軸、調整方向のボルトを交互に徐々に徐々に締め込んでいってください。
また、ボルトを締め込んでいくと、その分ドットもわずかに動くので、その動く分を見込んで調整してください。


※EE-1を取り付けると、ターゲット明るさ調整ダイヤルに届かなくなると思うので、電源はポップアップの開閉で行ってください。